【10/1『食の職』トークイベント レポ】 〜その4〜
c0069047_15251240.jpg


”防災管理 衛生管理”

店) つい最近、ルミネさんから防災に関する新ルールの通達があったんです。罰則と罰金がより厳しくなると。

副) 議論する間もなく、今日からスタートなんですけど。納得いかない点もあり、質問したんですが、いまだにお返事いただけなくて。
そんな話するんだったっけ、今日(笑)

店) 要するに、トラブルは一切認めないと。起こしたら、罰金何十万円とか、契約破棄とか極端なんですよね。
”管理”といわれれば否定できないし、反論しにくいのですが、実際には、現場の状況を踏まえていないルールを押し付けてくるわけです。
例えば私たち飲食店の大事な仕事に、”品質管理”があります。罰則・罰金で解決できない管理です。トラブルさえ避けられればいいとか、無難にすめばいいというものじゃない。

木) いいものを提供しようということですよね。

店) そうですね。食材をいかに生かすかとか、もっと創造的なことです。

副) 食材って生きてますからね。新鮮なはずなのに、今ひとつおいしくなかったり、少し寝かせたらおいしかったり、予想外なことが起こるわけです。ルール化できないところがある。それが現場です。でも、それがわからないと、腐らなければいい、保存剤を使えばいい、という発想になる・・。

店) 今月のベルク通信を皆様にお配りしたんですけど、2段目のところに衛生管理のことも書いてあります。

副) 皆殺しのバラードっていうタイトルですね。

c0069047_1583710.jpg
(ベルク通信10月号vol.198より)

店) 衛生検査というのがありまして、ビル指定の専門業者さんが無料でやって下さるというので、最初は喜んでたんです。普通、料金がかかるでしょう?でも、毎回すごいんですよ。菌が出た、菌が出たって。うちはまあ徹底してやってるんで、点数はいいほうなんです。他のお店は、保健所の基準をクリアしてるのに悪い点数をつけられたりして。

副) 当たり前のように菌って存在してるわけじゃないですか。とにかく無菌じゃなきゃだめという雰囲気で。

木) 意味がわかんない。

店) 煮沸消毒したタオルとか、真新しいタオルにも菌が出た、菌が出たって。それは調査員の手にも菌がついてますしね。僕らは菌と共存してるわけです。菌の助けがなければ食べ物を消化することもできない。お互い助け合いながら生きてるわけです。これもまぁ話すと長くなるんですけど・・業者さんはジョンソンディバーシーっていうジョンソン社から分かれた業務用洗剤屋さん、つまり化学薬品のメーカーです。ですから殺菌っていう発想しかないんじゃないか。菌はますます強力化していますと脅されたりもするんですが、菌の毒性が強まってるわけじゃない(むしろ弱まってる)。単に化学薬品に対して「強く(効かなく)」なってるだけなんですね。だから薬をもっと強くしましょうという・・。

副) 飲食店をやってると、そんな口に入れられないような薬品こそ厨房に入れたくないのですが、それを推進するような動きが実際にあります。よほどしっかりした考えを持たないと、それに逆らえない雰囲気なんですね。

店) ジョンソン社といえば、うちもジョンソン・クルー(ガラスクリーナー)を常備しています。営業中、あるいは厨房の中ではあの匂いが邪魔するので、絶対使いませんが、やっぱり簡単にすぐピカピカになるし便利なんですよ。即効性という意味では、抗生物質のような化学薬品も優れていると思います。応急処置用には。ただ、化学薬品は悪い菌を殺しますが、いい菌も見境なく殺します。次に外から菌がどっと入ったときに(菌が一度に増えると、身体は食中毒のような拒絶反応を起こす)体内の菌の助けが弱まってて、結局、化学薬品に頼らざるを得ないという悪循環に陥る危険性があると思うんです。

木) 今のお話を聞いていると”菌”が”人”だったら街の話になりますね。

店) 同じですね。

木) ちょっとでも怪しい人がいたら排除する。

副) 街も人も、絶妙なバランスの上に成り立っていますよね。クリーンにすればいいという考えは、それをただ破壊するだけのような気がするんです。

(つづく)

c0069047_11247.jpgこのブログ記事をTwitterでみんなに教える!
[PR]
by bergshinjuku | 2010-10-12 01:59
<< 【イギリス樽生】 オールドエン... 店長ブログ、レジ前でもご覧いた... >>