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伊賀大介×井野朋也×迫川尚子 トークセッション part1
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ベルク店長(以下、店)ー今日はベルガー(berger)というワインを持ってきました。

迫川尚子(以下、迫)ーあったんですよー、オーストリアの。

伊賀大介(以下、伊)ーへー、すご!

店ーベルクっていうのはシェーン・ベルクって音楽家からきてるんですけどこれ(ワイン)もオーストリアで、偶然。

迫ーオーストリアワインかなり珍しいです。じゃあみなさん乾杯!

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店ー今日は伊賀さんに来ていただいたんですが、まぁもともとはベルクのお客様なんです。その関係で来ていただいて。

伊ーはい

迫ー来ていただいてありがとうございます。

伊ーはい、とんでもないです。

店ー助っ人というのもあれなんですが、立ち退き問題というのがありまして何度かトークショーをやってるんですが、僕らの本意というよりは店の本を出してしまったことによりこういうことをやらなきゃいけないということに後から気づきまして。
あまり本には書いてないのですが今回は特別に伊賀さんに来ていただいたこともありまして・・伊賀さん聞いてよ、って感じで。

迫ー伊賀さん聞いてよ!(笑)

店ーこの話は非常にわかりにくいんです。
ルミネさんが出てってくれっていうのはうちだけじゃないんですが、以前はマイシティという名前の駅ビルだったんですがまぁその時代の店全部です。理由がよくわからない。ファッションだから、っていう。その関係で伊賀さんにも来ていただきました。飲食は飲食ゾ-ン、ファッションはファッションゾーン、ベルクがある所はファッションゾ-ン、今まで何度か呼び出されて理由といえるのはそれだけでした。そこでファッション代表の伊賀さんに。

伊ーファッション代表(笑)はい、今日は。



迫ーじゃ、本日のキーワードを。

店ーゾーニング、というのがキーワードになるかなと思います。
コルビジェという建築家がいまして住居ゾーン、ビジネスゾーン、娯楽ゾーン
と分けて道はそれぞれのゾーンをつなぐものだ、というすっきりした都市のあり方、それが都市開発のモデルになっているらしいんです。
それは機能的で整然としてきれいで、美しい。先ほど言った飲食ゾーンとファッションゾーンに分けるというのがそういう流れに通じている気がするんです。
どんどん整備されて行く流れがある。わかんないではないんですけど整備されていくのに抵抗感があります。迫川は写真家で新宿を撮ってるんですけど再開発によくぶつからざるをえない。

迫ーはい、最近もぶつかりました。西新宿で。

店ー個人的感覚で今までの町並みがなくなるのがやだなとか映像としてとらえたりそれについてどうこういえるもんじゃないですがベルクが当事者になってしまったら抵抗せざるをえない。抵抗して初めてまじめに考えるようになりました。
最近は人生設計もゾーニングになってきてる。40代くらいまでがむしゃらに働いて後は引退して娯楽生活。まぁわからないでもないですけどね。

伊ーまぁ、どこの地方の国道行ってもだいたいユニクロがあって吉野家があって、僕いろんなとこにロケ行くんですけどどこにいるのかわかんないですね。

迫ーそうですね

伊ー全く同じで情景みたいなのがない。たまに行くから味けねぇなって思いますけど
その人たちはその人たちででっかいイオンがあれば楽でいいみたいなそいうのあると思う、どこにいるのかわかんない。

店ーどこにいるかわかんなくてもいいやって意見もでてきてますよね。

伊ーはい。

店ー例えばお客様もスタッフも動物だという考え方。突進してぶつかったりするかもしれない。なるべく安全に店を作ろうとか、ついがーんと扉を閉めちゃうスタッフがいると壊れないように木を打ち付けとくとか。人間は動物だという前提である程度店作りをしておかないと、店はすぐにガタガタになっちゃう。わかるんですけどそういうかたちで都市をつくっていこうと。だけど人間である部分で抵抗感を感じる。全部それで割り切っちゃたら抵抗感感じますね。
ベルクの署名が1万人集まったっていうのはそういう抵抗感があるのかなって。

本を書くことになったのはPヴァインブックスの編集者がうちのお客様だったんです。ベルクの魅力を伝えるという企画だったんですが立ち退き問題のことがなければ断ってたかもしれない。そういえばベルクのこと今まで話してこなかったなと。いっぱい話したいことがあるのになと思って書いたところがあります。きっかけですね。

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伊ー立ち退き問題は何年前からですか?

迫ー2007年の2月に呼び出されました。定期契約にサインをしてくださいっていう契約変更を求められたんです。そこでお断りをして今度は6月末に出てってくださいという、あ、密室ですね。

店ーこれ、お客さんからも相談されるんですけどこのことは個人でもありまして例えば会社で急に密室に呼び出されていきなり社員からアルバイトになってくださいとか。

密室に呼び出されるってのが結構効くんですよね。

迫ーいきなり密室に呼ばれちゃうとなかなかね・・一人で逆らうっていうのは難しいんでそこでサインしちゃうっていう方がすごく多くって、個人でもそうです。ルミネさんの中では次々と普通契約から定期契約に変えていった、ベルクに話が来たのは一番最後だったんです。で、今は4店舗でがんばっているという状況です。

店ー些細なことで何度も呼び出されました。電話でとにかく来てくださいと。
こっちも呼び出されたら行くっていうのがあたりまえの感覚になっちゃうんですよね(笑)まぁ、密室は危険だなって。

(笑)

迫ー呼び出される時は用件を聞かなきゃだめです。

用件を聞いても電話じゃ答えられませんって言うんです。行って話したとしても
その場で絶対にサインをしてはいけない。みなさまもし何か今後そのような場面にでくわしたときは・・。

店ーみなさんに(立ち退き問題について)よく聞かれるんですがもめてるのって。
もめてっるていうよりもすれちがいでただ出てってくれって。それだけでは。まぁ出てく店が多いんですけど。自分たちの生活がどうこうっていうのもあるんですけど結局ベルクのことを思い出すんです。ベルクのことを思い出すときに、まぁ人間は90%くらい水でできている。

迫ーいきなり(笑)

店ーベルクっていうのは90%くらいお客様でできている。やっぱりお客様の顔を思い出すんですよね。はい、って言う前にお客様に聞かなきゃいけない。それで署名活動をはじめました。ちゃんとルミネさんに最初におことわりして。やりますよ、と。

迫ーいいですよと。

店ーで、やりはじめたら急に止められた。

(笑)

店ーもう遅いよ(笑)

伊ーでまた呼び出し(笑)

店ー店でそういうことやるのはタブーなんです。立ち退きって言葉を店が出しちゃうとお客さんや業者さんが引いちゃうから。この店ヤバいって。でもうちの場合逆だった。お客さんは盛り上がるし業者さんは結束が固くなった。でも考えてみたら18年前からすでに危機だった。思い出してきた(笑)LOVE!BERG!の書き込みであったんですがあんないい場所に家族経営で店があるのは特権があるんじゃないかって。その通りなんです。じいさんが駅ビルの偉い人だったんです。

伊ーはい。

店ーでもどんどん勢力地図が変わっていくんでじいさんが80年、ジョンレノンが死んだ年に死んで逆にもうその頃から追い出そうって動きがあって。その時僕は占拠した。合法的にね。もうお客さんと業者さんしか味方がいない。その感覚を思い出したんです。で公表して署名活動をして今に至ると・・。

伊ーオレもアシスタントとか行ったことねぇやつにも署名用紙見せてとんでもないことになってるぞ!って。

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(つづく)
by bergshinjuku | 2009-04-06 01:55 | +その他+
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