地球の裏側まで届く味
金賞受賞。と聞けば、
一応、おっと思いますよね。
ただ世の中には色んな賞があって、
自分で勝手に作っちゃったりして?
多発気味なところがあります。
有り難みは少し失せているのかも。
それに賞狙いが余りエスカレートすると、
何のための賞かわからなくなります。
それでも、賞によって地道な仕事が
報われたり、埋もれた才能や伝統芸が
発掘されたりする面はやっぱりあるんですね。
コーヒー作りもそう。
異常気象で栽培が年々難しくなっている上に、
天日乾燥のように手間がかかり、
その土地ならではの味わいはあるけど
価格もそれなりの豆よりも、
品種改良により作り方も味も無難で
価格も抑えられる豆ばかり売れるため、
均一化が進む一方なのです。
コーヒー職人、久野富雄によれば、
グァテマラが好きでなるべく使いたいが、
本来の甘みとコクはもう望めなくなったとか。
ところが何とカップ・オブ・エクセレンスという
コーヒー生産者に与えられる最高の栄誉で、
グァテマラのエルインフェルト農園の豆が
2年連続金賞受賞という快挙。
そこに久野の求めるグァテマラの味が
あったのです。そして何と贅沢なことに、
当店のエスプレッソに30%その豆が
ブレンドされることになりました。
是非ご賞味あれ!農園の人達と久野が
並んだ記念写真が、店に入って
すぐ横の黒板に飾ってあります。
「地球の裏側まで届く味」
うちの常連さんが、さっそく新エスプレッソを
召し上がって、一言、そうおっしゃいました。
そう!まさに、そんなあじわい。
使わせていただきました。
(迫川)
写真提供/久野富雄
音楽&POP/井野朋也(エルインフェルトのテーマより)

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