【ベルク YouTube】 忘れられない写真家鈴木清の仕事 98,99,00
忘れられない写真家鈴木清の仕事 98,99,00



写真家鈴木清さんの不在が、
ずっと長いことのみこめなくて。

毎晩、店長と「どうして?」と
話していました。病気で亡くなったのが
2000年、もう10年経つことになります。

98、99、00年と3年連続
コニカプラザで写真展をやったんですね。
ご本人は3部作と呼んでいました。

3回とも、オープニング・パーティーの
料理とお酒を私たちベルクが請け負いました
(ベルクは鈴木さんに壁の展示のこと等で
色々お世話になりました。現在、店内に飾って
ある食の職人たちの写真も鈴木さんが撮影して
下さったものです)。

ムービーでは、主に3回めの展示の様子が
ご覧になれます。ただ、3回めの時はすでに
鈴木さんは亡くなっていました。99年が生前
最後、00年は遺作展となりました。

毎回凝った展示で、綿密な設計図のような
イメージ・スケッチがあるんですね。
鈴木さんに直接見せていただいたこともあります。
00年の「遺作展」もスケッチだけは残されていて、
娘さんたちと金村修さんをはじめとする若手が中心になって、
それを元に3部作を完成させました。

床に写真があったり、
空間を縦横無尽に使う。
石ころや布、貝殻と写真が同等に扱われている。
展示のイメージ・スケッチまでもが展示物になる。
見るたびに「これ、私もやってみたい!」と
刺激を受けました。

私が現代写真研究所の研究生だった頃、
1回だけ鈴木さんの特別講義「体験的写真論」が
あったんです(その17年後に、自分が同じ場所で
同じタイトルで講義する立場になるとは)。それに
衝撃を受けまして。黒いシミのついた写真があって、
フィルムに穴があいたからだそうですが、それがまた
むちゃかっこよくて(DMにもなっている、男の子の
写真)。一発で鈴木さんのオッカケになりました。

インクジェット・プリンターが普及しはじめた頃、
企業(エプソン)が最初にプッシュした写真家は、
森山さんでも荒木さんでもなく、鈴木さんでした。

もちろん海外での評価も高いし、土門拳賞も
受賞されていて有名写真家ですが、今、意外と
話題にのぼることが少ないように思います。
色々な人たちを巻き込み、精力的に活動されて
いましたから、やはり皆さん、突然の不在が
いまだに信じられないのかも知れません。

でも作品は残されています。
もっと見られる機会があってもいいんじゃないか。

とりあえず、今となっては貴重な鈴木展の様子を
ムービーにさせていただきました。意外とこれも、
映像で記録している人は少ないような気がするんです。
音は、店長の井野がつけてくれました。マイド!

ところで、一瞬なのでよくわからないと思いますが…
ムービーでは3度ほど登場します…展示の中には
ベルク(1卓…スタッフには死角になる一番落ち着く席)
の写真もあります。エッセン・ベルクの開発中、実現は
しませんでしたが、ディップを使うイメージが私の中に
あって、その関係でエジプト人の料理人と会うことになり、
家族で遊びに来てくれたのです。鈴木さんも偶然通り
かかったんですね。すーっとうちとけるように入ってきて、
何枚もパチパチと。はい。私も写っています。これ見て、
急にそのときのことを思い出しました。

迫川尚子


写真 by 迫川尚子
音楽 by 井野朋也

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by bergshinjuku | 2010-09-15 02:33 | ベルク YouTube
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